2010-05

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

春の湿地 ツヤネクイハムシ

湿地の昆虫といえばトンボやゲンゴロウ、水生カメムシなどの水生昆虫の仲間が有名だが、ネクイハムシというややマニアックであるが魅力的な甲虫がいる。このネクイハムシはハムシ科ネクイハムシ亜科に属する甲虫の仲間である。ハムシ科の種は陸上で生活するものが多いのだが、このネクイハムシの仲間は水生植物の根を食べる。今回は春の放棄水田にツヤネクイハムシを見に行ってきた。


ツヤネクイハムシ1
ツヤネクイハムシ


ネクイハムシの仲間は成虫が春になると活動する種が多い。このため、ネクイハムシは春の湿地の隠れた主役といえる。ただし、湿地ならどこにでもいるわけではなく、ホストとなる植物が生育していることが必要で、みられる場所は限られている。ホストは種によるがスゲ類、コウホネ、ガガブタ、ミクリなど現在ではあまり見られなくなりつつある水生植物である。



放棄水田
放棄水田

以前ツヤネクイハムシを見たのは開放的で明るい湿地だった。この放棄水田は今回たまたま見つけたものだが、見た瞬間に「ここにはツヤネクイハムシが絶対いる」と思った場所。
ここではアゼスゲの花からツヤネクイハムシが見つかった。

ツヤネクイハムシ 青
青色の個体
ほとんどの個体は銅色をしているが、中には青い色の個体も見られる。


わりこみ
わりこみ
交尾しているペアに割り込もうとするオス。交尾しているオスの触角や脚に噛みついているように見える。



ツヤネクイハムシ2
青色と銅色の交尾

生息環境である湿地の環境が減少、劣化しているためネクイハムシの仲間は地方版のレッドデータブックに記載されていることが多い。このツヤネクイハムシも静岡県レッドデータブック記載種。自然状態の湿地がなくなりつつある現在においては、このような放棄水田が湿地性の種の受け皿になっているのだろう。ただし、放棄水田はほっておくと将来的には草地になってしまうため、これらの種の将来は安泰とは言えない・・・。




撮影メモ
撮影地:静岡県浜松市天竜区
撮影日:2010年5月4日

今回は小さな甲虫の撮影で中々大変。ツヤネクイハムシは結構敏感で、近寄ると隠れたり逃げ出すことが多かった。時間がかかったがなんとか撮影。これまで撮影できなかった青色の個体を撮影できたのは収穫。


使用機材
Nikon D300
AF-S VR Micro-Nikkor ED 105mm F2.8G
SIGMA 18-200mm F3.5-6.3 OS
Benbo Trekker Mk 3

スポンサーサイト

テーマ:昆虫の写真 - ジャンル:写真

シブイロカヤキリ

4~5月の夜に草むらや茂みから機械が動くような「ジーーーーーーー」という音が聞こえることがある。実はこの音は虫の鳴き声である。

夜景2
夜の安倍川

声の主はクビキリギスかシブイロカヤキリなどのキリギリスの仲間である。この声の主はけっこう敏感で、人間が近寄るとすぐに鳴きやんでしまうことが多い。注意深く近づいてライトを照らすと声の主の正体を見つけることができる。


シブイロカヤキリ1
シブイロカヤキリ

注意深く鳴き声を追いかけ、携帯電話のライトで照らすと鳴き声の主を発見。
「クビキリギスかシブイロカヤキリのどっち?」と思いながら撮影した写真を見てみると「シブイロ」の方だとわかった。しかし、この個体は鳴きやんだまま、動く気配がない。見ていると、人の気配を感じたのか草むらの中に隠れてしまった。



シブイロカヤキリ4
鳴いているオス

その後、鳴き声のする場所をしらみつぶしに見ていくと見やすい場所で鳴いているオスを発見。


シブイロカヤキリの顔1
かわいい顔

シブイロカヤキリの顔は横から見るとなんだかエビみたいでかわいい顔にみえる。
しかしながら、この虫はキリギリスの仲間。正面から顔を見るとかなりいかつい顔をしている。





シブイロカヤキリの顔2
すごい顔(トリミング)

正面から見ると、ツノと大きなキバが目立つすごい顔である。なんとなくナスにも似ている。しかし、この顔は自分としては「あり」。背中から見たら想像もつかない派手な顔の色も美しい。この虫の顔を正面からしっかりと見たのは今日が初めてだが、こんな良い顔だったとわかったことが収穫だった。







撮影メモ
撮影地:静岡県静岡市葵区弥勒、静岡市駿河区中野新田
撮影日:2010年5月13日

会社帰りに撮影。安倍川の橋の上を自転車で走っている時に鳴き声を聞いて思わず立ち寄ってしまった。最初はクビキリギスの方だと思っていたらシブイロだったので少しうれしい。
ただし、すぐに鳴きやんだり、やぶに隠れたりと撮影には苦労した。何とか1枚だけ鳴いている姿をばっちり撮れた。
顔のアップの写真を撮ろうとシブイロカヤキリを捕まえたら大アゴで噛まれた。クビキリギスに劣らず痛い。200m×100mの範囲でオス12個体を確認(鳴き声含む・19~21時)。




使用機材
Nikon D300
AF-S VR Micro-Nikkor ED 105mm F2.8G
ワイヤレスリモートスピードライトSB-R200


テーマ:昆虫の写真 - ジャンル:写真

春はトンボが忙しい フタスジサナエ

春のトンボということで、今回は地元の池にフタスジサナエを見に行った。
ここはフタスジサナエをはじめ、静岡市ではトンボで有名な池である。


フタスジサナエ1
フタスジサナエ

2年前にフタスジサナエを見に来たときは時期を外したのか見られずじまいで、少し心配だったが何とかみることができた。ただし、この日はこの1頭しか見られなかった。今は池の周辺に分散しているのかもしれない。


フタスジサナエの生息地
生息地

水生植物が豊富で、水質が良い、比較的大きな池。
静岡市ではかつての鯨ヶ池も同様の環境で、フタスジサナエやオオキトンボが見られた良い池だった。

しかし鯨ヶ池では池周辺の整備がとてもよくできたおかげでこれらの種は見られなくなってしまった。

この池は静岡市におけるかつてからの環境が残された数少ない場所。
フタスジサナエのような止水性のトンボ類にとっては静岡市における最後の砦となる場所かもしれない。


フタスジサナエ2

名前のとおり胸部にフタスジが入っている。


撮影メモ
撮影地:静岡市
撮影日:2010年5月9日
今回は1頭だけしか見られず、その個体もすぐに飛び去ってしまい、写真はこれっきり。もう少し遅い時期に行けばもっとたくさん撮れたかもしれない。とりあえず数年ぶりにフタスジサナエを見ることができてほっとした。
三脚使用。


撮影機材
Nikon D300
Ai AF-S Nikkor 300mm f/4D IF-ED
SIGMA 18-200mm F3.5-6.3 OS

テーマ:昆虫の写真 - ジャンル:写真

春はトンボが忙しい タベサナエ

トンボといえば夏や秋のイメージが強いけれど、実は春から初夏にしか見られないトンボは意外と多い。こうしたトンボの例をあげればベッコウトンボ、ヨツボシトンボ、トラフトンボ、サラサヤンマといった有名で、かっこいい種がどんどん出てくる。今回は、そんな種に対して少し地味ではあるが、渋い魅力を持つタベサナエを見に行くことにした。


タベサナエ1
タベサナエ

春にみられるトンボの中では少し地味だけど、サナエトンボ科のコサナエ属に含まれるコサナエ、オグマサナエ、フタスジサナエ、タベサナエの4種は見逃せない存在。この仲間はコサナエという名前の通り、体の大きさは小さい。
静岡県にはオグマサナエを除く3種が分布しているが、いずれも見られる場所は限られる。


タベサナエ生息地
生息地の放棄水田

数年前にこの放棄水田でタベサナエを見つけたが、そのころに比べて植物の遷移が進んでいる。あと何年見られるのだろうか・・・。

タベサナエ2
アップ

体の斑紋の色は灰色がかった黄色でとても渋い。


タベサナエ4


なんか口から出てますよ・・・。

タベサナエ5
魚眼レンズ使用

トンボの止まっている場所が低すぎた。



タベサナエ6
クモとご対面(ハシリグモの一種)

タベサナエなど、コサナエ属の仲間のサナエトンボを見ているとまったりした気分になる。そう感じるのは自分だけだろうか?








撮影メモ
撮影地:静岡県浜松市天竜区
撮影日:2010年5月4日
タベサナエを見ているとまったりできるのだけど、この時期しか出てこないトンボを追いかけていくと撮影する人間はとても忙しい(ということでタイトルにつながります)。
今年はあと何種見られるのだろうか。

タベサナエの生息地に来る前に寄り道した場所が思ったより良かったおかげで、撮影を始めたころには空が曇り始めてしまった。今度は生息環境を取り込んだ写真を撮影したい。
撮影方法は特にひねりもなく普通に撮影。一部内蔵ストロボ使用。




使用機材
Nikon D300
AF-S VR Micro-Nikkor ED 105mm F2.8G
AT-X 107 DX Fisheye 10-17mm F3.5-4.5
SIGMA 18-200mm F3.5-6.3 OS

テーマ:昆虫の写真 - ジャンル:写真

ベッコウトンボ(2010年)

連休も真ん中に差しかかり、連休の道連れに来てもらったK君とともに静岡をドライブ。磐田の近くまで来たのでベッコウトンボを見に行くことにした。

桶ヶ谷沼
桶ヶ谷沼(磐田市岩井)2010年5月4日

桶ヶ谷沼周辺は樹木でおおわれているが、過去はそうではなかった。この状況を過去の環境に近づけるために現在は樹木を伐採しているようだ。池のまわりを歩いていると以前よりも見通しが良くなっていた。

木を切るというと印象が悪いが、過去(数十年前)の環境が草地と疎林で樹木もマツ類が生えているような場所だったとしたら、むしろ池の周囲の樹木をどんどん伐採して意図的に痩せた土地にしていかないと、環境が保てなくなってしまう。といいつつも、トンボ類は樹林を利用する種も多いので、ある程度樹林を残す必要があるのでバランスが難しいのだろうな~。


実験池周辺
実験池周辺(磐田市岩井)2010年5月4日
実験池周辺は草地と樹木がセットでみられよい感じの環境。


ベッコウトンボ1
未成熟の個体(磐田市岩井)2010年5月4日
ここでお目当てのベッコウトンボを確認。この個体は羽化してあまり時間が経っていないのか、淡い色をしていた。


ベッコウトンボ2
成熟してきた個体(磐田市岩井)2010年5月4日
この個体は成熟してきて体が色づいてきている。


ベッコウトンボ3
やや色づいた個体(磐田市岩井)2010年5月4日
これはやや色が付いてきた個体。


草地にまぎれる
草地にまぎれる(磐田市岩井)2010年5月4日
ベッコウトンボは独特の姿のため、一見すると見つけやすいと思えるのだけど、これが草むらにとまってじっとしているとちょうどまわりの枯草にうまくまぎれて見つけづらい。この時期に初めてベッコウトンボを見た時はなるほどと思った記憶がある。



撮影メモ
撮影時は空が曇ってきて条件はイマイチ。今度はもっと良い光線状況の日に来て草地にまぎれるベッコウトンボをうまく表現したい。来年かな・・・。このトンボが少しでも長くこの場所で、また今よりも少しだけでよいからここ以外の場所で見られるようになると良いのだけど。

使用機材
Nikon D300
AF-S VR Micro-Nikkor ED 105mm F2.8G
SIGMA 18-200mm F3.5-6.3 OS

テーマ:昆虫の写真 - ジャンル:写真

«  | ホーム |  »

プロフィール

駿河区のサカイ

Author:駿河区のサカイ
静岡市在住

最近忙しく、
「撮れるうちに撮っておけ」
という言葉が身にしみる日々です。


写真の使用などに関するお問い合わせは以下のアドレスまでお願いします。

suruganosakai@gmail.com

最新記事

最新コメント

最新トラックバック

月別アーカイブ

カテゴリ

未分類 (2)
河原の昆虫記 安倍川 (4)
安倍川 (9)
河原 (2)
伊豆 (3)
南アルプス (2)
砂礫地 (1)
湿地 (2)
蜻蛉目(トンボ目) (4)
直翅目(バッタ目) (7)
半翅目(カメムシ目) (3)
鞘翅目(コウチュウ目) (4)
鱗翅目(チョウ目) (9)
カエル (3)
駿河区 (2)
長野県 (2)
日常 (6)
むしたび (7)
膜翅目(ハチ目) (3)
けもの (1)
蟷螂目(カマキリ目) (0)

FC2カウンター

検索フォーム

RSSリンクの表示

リンク

このブログをリンクに追加する

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QRコード

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。